次世代のソリューション|Dapps関連のチェーンの多様化について

DeFiやNFTなどを始めとした、Dapps(分散型アプリケーション)がここ数年で急速に発展しています。

それに伴い見えてきたのが、Dappsに関連したスマートコントラクトを持ったチェーンの多様化です。


スマートコントラクトを持ったチェーン=「イーサリアム」だけではない

スマートコントラクトを持っているブロックチェーンといえば、「イーサリアム」が有名ですが、ニーズの高まりとともに、高いときには手数料が1トランザクション当たり数万円になってしまうなど、万人が使えるようなスマートコントラクトプラットフォームではなくなってきたという側面があります。

そこで出てきたのがEVM(イーサリアムバーチャールマシーン)との互換性のあるサイドチェーンであったり、L2と呼ばれるセカンドレイヤーのチェーンです。

またETHキラーと呼ばれる別のスマートコントラクトプラットフォームも台頭してきています。

今回は成長著しいサイドチェーン、L2に焦点を当てて説明していきます。


サイドチェーンやL2の基本的な概念

通常ブロックチェーンにおいて、トランザクションは一連のまとまり=ブロックとして処理されます。

この際に、ネットワークで分散的に処理するためにブロックの容量を一定に制限されています。

Ethereumは分散的であることを強く志向しているため、非常に小さい容量制限になっており、一定のトランザクションの需要があるとすぐ埋まってしまう問題点も。

その結果、Gas代と呼ばれる手数料が高騰することに。(以下はTXが高騰した際のサンプルの手数料です。1回のSwapに42$もかかってしまっています。)

この意味でイーサリアムのL1は、富裕層向けの高級チェーンになってしまいました。

ここで登場するのが、サイドチェーンやL2です。

サイドチェーンとはずばり横にあるチェーンでトランザクションを実施することで、さながら渋滞が生じる高速道路におけるバイパスのように、トランザクションの処理量を上げるために存在するものです。

L2も似たような概念ですが、イーサリアムでトランザクションの内容を検証することでよりセキュリティを依拠した形でトランザクションをバイパスすることができる仕組みです。

トランザクションをさばく処理能力は、L1と比較して100倍程度になることもあり、非常に安いトランザクション手数料で処理を実施することができます。

サイドチェーンと呼ばれる場合多くはEVM互換性があります。

これの意味していることは、Ethereumのエコシステムの発展とともに成長することができ、デベロッパーやコードを共通に利用できるということです。

これは非常に大きな意味を持ちます。


具体的なサイドチェーン/L2

<参照:https://www.theblockcrypto.com/data/scaling-solutions/scaling-overview

このセクションでは、具体的にどのようなサイドチェーンがあるか、そしてL2があるかを紹介します。

  • BinanceSmartChain(BSC)
  • Polygon(Matic)
  • Arbitrium/Optimism

特にこの3つのものについては、現状発展も著しいので詳細を掲載していきます。


BinanceSmartChain

まず最初に紹介するのがBinacenSmartChainです。

Binance Smart Chain は”Binance”という名前を関していますが、独立したチェーンです。

事実上イーサリアムのフォークと言ってもよく、EVMの互換性があり、イーサリアムのエコシステムで使われているメタマスクや各種デベロッパーツール、スマートコントラクトのコードがそのまま再利用可能なため、多くのEthrereum上からコピーされたアプリケーションが展開されています。

ネイティブトークンはBNB。

これは「Binance」の取引所トークンですが、チェーン上でのトランザクションを発行するために必要になります。

代表的なアプリケーションはキャッチーなUIと「パンケーキを焼く」でおなじみのPancake Swap です。

非常にシンプルなUIとわかりやすいAPYの表示で日本でも多くの人がBSC上でのDeFiを体験しました。

火がついた後は、実際にEthereum上の取引量を上回るなどサイドチェーンとしての処理速度の高さを証明しました。

注意点としては、Bainance Smart Chainでは、チェーン上の資産はERC20 などでもカストディ形式でトークン化されており(BETHなど)、セキュアなブリッジというよりは実際のところはCeFiであるBinanceがカストディしているという点と、21のバリデーターはBinanceによって選ばれた主体であるということです。

この点では分散性は全くないといってもよく、Binanceの状況次第ではトークンが凍結される可能性もあります。


Polygon(Matic)

次に紹介するのは、Polygonです。(旧MaticNetwork)

こちらはBinanceSmartChainとは違い、どこかのCeFiの取引所がカストディをしているわけではありません。

メインで使われている手法はPOSブリッジであり、Polygon/Matic側にETHを預け入れるとブリッジされます。(Plasmaなどの手法でもブリッジ可能ですが、不正の検証期間が必要でもとに戻す際に7日程度最大かかってしまうということは認識ください)

PolygonもEVMの互換性があり、ネイティブトークンはMaticになります。

実際1Gweiなどでトランザクションをほとんど通す事ができるため、Ethereuと比較すると1/2000~1/10000の手数料で処理を実行することができます。

ブロックリミットもある程度分散性を犠牲にして、限られたバリデーターノードで検証しているため処理速度も高速です。

実際に日本ではNFTの活用の面でEthereumでは発行が高価なことからPolygon上で発行される事が多く、日本の歌手であるPerfumeのNFTアートである「Imaginary Museum “Time Warp” 」などもPolygon上で発行されています。

<参照:https://nft.rhizomatiks.com/>

更に、取引手数料がやすいことはDeFi的な取引所やレンディングへの参加を容易にしました。

一日にして1億分の1以下の価値にかなってしまったTITAN/IRON FInanceもPolygon上で展開されていたプロジェクトでした。

NFTやDeFiを始めとして、PolyScanなど、イーサリアムL1上の多くのプロジェクトがPolygon上にも展開していたり、コピープロジェクトが隆盛するなど、非常に発展を見せています。(前述のTITANもコピープロジェクトでした)


Arbitrium/Optimism

最後はメインネットに5月、8月でローンチされる予定のOptimisumとArbitrumです。

Ethereumのスケーリングソリューションの一つである「オプティミスティックロールアップ」という技術を用いて作られているチェーンで、分散性を犠牲にすることなく、L1にセキュリティを依拠したまま、トランザクションの処理能力をバイパスすることができます。

OptimisimではMakerのDAIブリッジやUniswap Ver3が進出することが予定されていたり、Arbitrum もEtherscanがサポートするなど、イーサリアムのスケーリングソリューションとしては期待されています。

サイドチェーンとは異なり、ネイティブトークンはETHであり、サイドチェーンよりは手数料が高いですが、ETH2.0と合わせてスケーリングソリューションの本命として期待されています。



サイドチェーン/L2の発展について

ここまで説明してきましたが、サイドチェーン/L2はスマートコントラクトの利用用途が明確なり、増えれば増えるほど需要が増していくものです。

そして、2020年のDeFiSummerと呼ばれるイベントの後、DeFiでの総取扱高は前年比比較で100倍を超え、その需要は強く証明されています。

NFTへの注目度も2021年には集まり、例えばゲームやアートや金融アプリケーションなど、その用途によってより安価であったり、ある程度分散性が担保されるチェーンの採用や、マルチチェーンでの利用が検討されることでしょう。

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